すっかり秋も深まり、美しい紅葉が本番を迎える11月。寒さがより一層本格的になってくるので、体調を崩しやすい時期でもあります。体の調子が悪くなると、肌の調子もイマイチになりがちですよね。
ここでは、そんな11月に食べて美味しく、美容にも嬉しい旬の食材をご紹介していきます。この時期ならではの味覚や代表的な秋のフルーツなど、普段食べやすい食材ばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
寒くなってくると、温かい煮物や汁物が恋しくなってきます。ちょうどそんな時期に旬を迎えるサトイモは、ねっとり・ほっくり感がそういった料理にとてもマッチしますよね。
サトイモには、特徴的な成分としてガラクタンというものが含まれています。糖質とタンパク質が結びついた食物繊維の一種で、切った時のヌメヌメ感や熱を加えたあとのねっとり感のもとです。
この成分は血圧を安定させたり免疫力アップだったりと、健康面においては特に嬉しい効果が期待できます。また、同じくヌメリのもとであるムチンとともに、粘膜の保護もしてくれて胃腸に優しい食材です。どちらも水溶性の食物繊維なので、腸内で水分を多く抱えてお腹スッキリを目指すこともできますよ。便秘は肌荒れのもとにもなりやすいので、便秘がちな人は積極的に取り入れてみましょう。
ちなみに、サトイモはイモ類だし、糖質が気になるから、食べるのを控えたいという人はいませんか?他のイモ類と比較してみると、100g中の糖質はさつまいもが29.7g、ジャガイモが16.3gなのに対して、サトイモは10.3gしかありません。低糖質でお腹の満足感が得やすいので、ダイエット中の人にもおすすめの食材です。
また、肌の代謝に欠かせないビタミンB群や、余分な塩分を排出するカリウムも豊富です。サトイモは、見た目は地味ですが内側からのキレイを応援してくれる美容食材と言えますね!
美容にいいとは分かっていても、サトイモは調理が面倒…という人も少なくないはずです。特にネックなのが皮むきで、ぬめりで手が滑りやすかったりかゆくなったりと、決して手軽ではないですよね。
それでも、これが億劫でサトイモはイヤ、というのはちょっともったいないですよ!実はサトイモは皮ごと茹でたりレンジにかけたりして、まるごと火を通してしまっていいんです。方法はとても簡単!皮についた泥汚れをよく落としたあと、茹でる場合は鍋に水とサトイモを入れて5~15分茹でます。
レンジの場合は、濡れたままのサトイモをお皿にのせ、ラップをかけて600ワットで3~5分程度です。竹串を刺して、火の通り具合を確認してみてください。どちらもヤケドに気をつけながら、熱いうちに皮をむけばツルっと簡単に取れますよ。
そのあと煮物にするなど再び火を通すなら短めに、そのまま味付けして食べるなら中までしっかり柔らかくしましょう。塩をふったり醤油を少しかけたりするだけでも、サトイモの甘みが感じられてとっても美味しいですよ!
お鍋の定番野菜である春菊は、今からが旬の時期です。食べる風邪薬と言われるほど栄養豊富で、独特の香りや苦みはいかにも健康効果がありそうな感じですね!春菊は緑黄色野菜に分類され、抗酸化作用や粘膜の保護効果あるβカロテンが豊富に含まれています。この時期、乾燥で口角が切れやすい、唇が荒れやすいという人は、積極的に摂りたい成分です。
また、美肌に欠かせないビタミンCや、若返りビタミンとも言われるビタミンEも豊富です。他にもカルシウムや鉄分といったミネラルも含まれているので、これだけでたくさんの栄養を補うことができますよ。
ビタミンCやミネラル類は、茹でると壊れたり流出したりするので、栄養をしっかり取り込みたいなら生で食べるのがおすすめです。βカロテンは油と組み合わせると吸収率がアップ!ごま油と組み合わせてナムル風にしたり、カリカリに焼いたベーコンとオリーブオイルで和えるなど、いろいろな味わい方をしてみてくださいね。
爽やかな香りにはリラックス効果もあるという柚子。ビタミンCが豊富に含まれていて、その量はレモンの2倍とも言われています。ビタミンCには抗酸化作用や美白、コラーゲンの生成を促すなどさまざまな美容効果があるので、食べ物で効率よく摂取するなら柚子は最適ですね。
柑橘類の苦みのもとであるナリンギンはポリフェノールの一種で、食欲抑制や血中の脂肪を分解するといった、ダイエット効果が期待できる作用があります。毛細血管を強くしてくれるので、肌への栄養も行き渡りやすくなりますよ。
柚子は皮の方が栄養豊富と言われています。すりおろしてトッピングに、細かく刻んで砂糖漬けやはちみつ漬けにして、柚子茶にしてまるごといただくのがおすすめです。
そのまま食べるのはもちろん、焼きリンゴやアップルパイなどにして食べても美味しいリンゴ。ビタミン豊富で美容にも良いイメージがありますが、具体的にどのような効果があるのでしょうか。
りんご特有の美容成分と言えば、皮に多く含まれるりんごポリフェノールです。強い抗酸化作用があることから、エイジングケア効果が大いに期待できます。また、シミやくすみの原因となるメラニン色素の生成の抑制、脂肪の吸収抑制や燃焼を助ける効果もあるので、美容に嬉しいことばかりです。
りんごにはペクチンも多く含まれており、腸内環境を整えてお通じをサポートしてくれます。糖質の吸収を遅らせる働きもありますよ。
皮の赤いりんごと緑がかった色の青りんご、味や食感以外にも少し違いがあります。赤色の成分はアントシアニンで、抗酸化作用の他にも目に良い成分としても有名です。これは青りんごにはほとんど含まれません。そのアントシアニンは、日にあたって熟す過程でプロシアニジンという成分が変化してできたものになります。
プロシアニジンはりんごポリフェノールのうち半分以上を占める成分で、その美容パワーは注目の的!強力な抗酸化作用があり、脂肪を燃焼させたり蓄積を抑えたりする働きがあります。ちなみに、この成分は品種で言う青りんごだから多いというわけではなく「熟していない未成熟の青いりんご」に特に多く含まれます。実際、食べごろのものを比較すると、赤りんごのふじは青りんごである王林よりも含有量が多いです。
ただし、プロシアニジンは熱に弱いという特性があるので、効果を十分に得るためには生で食べましょう!芯を断つように、りんごを輪切りにして食べると、皮から芯の近くまで無駄なく食べることができますよ。
11月に旬を迎える食材の中でも、特に美容効果が期待できるものを厳選してご紹介しました。ビタミンやミネラル類は、熱に弱かったり水に溶けやすかったりする性質があるので、生で食べられるものは生食がおすすめです。
デザートやおやつ、副菜にと簡単に食べられるものばかりなので、旬で栄養豊富な今だからこそ積極的に取り入れていきましょう!