2023年トレンドとして『プロテイン美容』が注目を集めています。「プロテイン=タンパク質」として皆様もそのようなイメージがあると思います。身体作りの基本栄養素であるタンパク質が、美容として、ダイエットとして注目されているのは不思議ではありませんか?本記事ではワールドジャパン株式会社の久保が、プロテインについてたっぷり解説させていただきます。
※本記事は2023年1月26日に開催の『いまさら聞けないダイエット栄養学セミナー』(ワールドジャパン株式会社主催)のセミナー内容を元に作成しております。ダイエットを切り口としたお話になりますので、成長期のお子様や、70代80代の方へ栄養指導として活用する事はご遠慮ください。本記事は体重を減らしたい方向けとなります。
痩せるためにはタンパク質が絶対に必要です。タンパク質は身体を作り維持をするために欠かせない3大栄養素のうちの一つで、私たちの生命維持に欠かせません。
タンパク質の主な働きは私達の身体の組織を作る材料となっています。筋肉をはじめ、実は血管や内臓、肌や髪、爪など身体の大部分がタンパク質で出来ており、その最重量が体重の約30%~40%にも上ります。特に筋肉においては水分以外の約80%がタンパク質によって作られています。その為、「筋肉=タンパク質=プロテイン」というイメージがあると思いますが、身体の細胞を作っているものはタンパク質が主原料になっています。また血液の細胞やホルモン、酵素など身体の機能を維持するための物質もタンパク質が材料になります。更に体を動かすエネルギー源としても使われ、1gのタンパク質で約4キロカロリーのエネルギーを作っています。
食事から取り込まれたタンパク質は体内で一旦アミノ酸に分解されます。そして全身の各部分で機能するタンパク質として再合成されます。そのようにして作られるタンパク質の数はおよそ10万種類あり、それらを作っているのがわずか20種類のアミノ酸です。
20種類のアミノ酸の組み合わせによって、それぞれに機能が異なる膨大な種類のタンパク質が作り出され、私達の生命を維持するために働いています。
食べ物から摂取したタンパク質は胃や腸でアミノ酸に分解されて、体内に吸収されます。
…タンパク質は体を構成する細胞の主成分となり、筋肉や臓器を作っています。これらのパーツは毎日作り変えられている為、適量のタンパク質を毎食欠かさず摂る必要があります。
…内臓が正常に働くために必要なホルモンや酵素はタンパク質を材料にして作られています。ホルモンや酵素は、「女性ホルモン」や「成長ホルモン」。それから脂肪分解する「リパーゼ」や、デンプンを分解する「アミラーゼ」が主になります。
2015年頃から酵素ドリンクが流行りはじめ、飲用する方も増えていますが、実は体内で作られる酵素はタンパク質から出来ます。ホルモンや酵素は酵素ドリンクでは作られず、食物酵素として体外から取り入れているだけなので注意が必要です。
…タンパク質は1gあたり4キロカロリーのエネルギーを生み出します。
ただし体を作る重要な栄養素でもある為、エネルギー源として使いすぎるのは危険です。タンパク質のみならず、炭水化物や脂肪と共にバランスよく摂取することが大切です。
栄養バランスの乱れた食事をするとどんなに痩せても後々リバウンドしてしまうのです。
きれいに痩せるためには食べる量を減らせばいいというわけではありません。
何故ならば極端な食事制限をすることで筋肉が大幅に減り、基礎代謝も減少しリバウンドの危険性が高まるからです。ダイエットに大切なのは筋肉量を落とさずに体脂肪を減らすことが一番です。そのためには朝昼晩に毎食十分な量のタンパク質を摂ることが絶対条件になります。タンパク質の目安量は1食当たり20~30gになります。それ以上摂取しても吸収されない為、1食当たりのgを守りましょう。
1日のタンパク質量を摂取できる食材の例は、「肉と魚を200g」「卵1~2個」「納豆や豆腐などの大豆製品を使ったレシピ2~3品」となります。
痩せたいと思ったときに多くの人が考えるのが食事制限のダイエットやカロリーを抑える食事法です。体重が減る仕組みは「摂取エネルギーが消費エネルギーを下回る」か「消費エネルギーが摂取エネルギーを上回る」状態になると体重は減っていきます。
食事制限で痩せるという考えは自分の食事量を見直し、余分なカロリーを抑えるという点では間違っていませんが、始めてしまうと痩せるどころか以前より更に太ってしまうという恐ろしい結果が待っています。その理由として、食事制限をすると体の中のタンパク質を使ってしまうことでタンパク質から作られる筋肉量も一緒に減ってしまいます。筋肉量が減ると基礎代謝が落ち、燃費が悪く太りやすい体質になり、食事の量を食事制限前に戻すとすぐにリバウンドしてしまうという結果になります。極端に食べないダイエットやジュースを摂る減量方法は一時的に水分が体外から出てカロリーが控えられる為、体重は一時的に減りますが、その後非常に痩せにくくなります。
なぜ食事制限ダイエットでタンパク質を抜いてしまうと駄目なのか?
それは、人間は空腹になると血糖値(血液中の糖の量)が低下し、血糖値を一定に保つために体内で様々なホルモンが働きます。そのホルモンの内の一つが筋肉の中にあるグリコーゲンを分解し、糖に変えます。その後、肝臓の中に戻し血糖を保ちます。この仕組みを糖新生といいます。筋肉を分解したグリコーゲンが乳酸に変換され、エネルギーとして使われます。その後、タンパク質を摂取しないと新しい筋肉を作ることが出来ない為、筋肉が分解され血中に放出されてしまうのです。
食事制限をしてタンパク質を摂取しないと筋肉が減少し、基礎代謝が下がるのと同時にタンパク質制限をした食事をすることで満足感も悪いため慢性的に空腹を感じやすくなります。それが原因でストレスになり、後々過食することでリバウンドを引き起こしやすくなります。
これは、ダイエットをしている人だけが気を付ける事ではありません。定期的に運動してる人も要注意です。運動をするとエネルギー源として筋肉が使われるだけでなく、筋肉分解もされてしまいます。その為、運動量に見合ったタンパク質を補わないと、どんなハードな運動をしても逆に筋肉が減ってしまいます。
基礎代謝とは、生きるための基礎となる代謝量と、寝ていても代謝する代謝と、生活強度が関わってきます。生きるための基礎代謝量は、年齢や身長、体重により異なりますが、体重が減ると基礎代謝量も一緒に減ります。では、基礎代謝量を上げるにはどうすればいいか?それは筋肉を増やすしかありません。筋肉を減らすことはダイエット(減量)をするにあたり、大敵です。
1日の消費エネルギーの主な内訳は以下の円グラフをご覧ください。
上の図のように1日の消費エネルギーは決まっています。
基礎代謝の内訳は、筋肉、脳、肝臓、腎臓、心臓、その他とありますが、筋肉以外のパーセンテージは増やすことも減らすこともできません。つまり、筋肉のパーセンテージを減らすか増やすかによって、1日の自分の代謝量が変わってくることになり、筋肉を落とさない食事方法を取ることがリバウンドしないダイエット方法となります。
“何を食べないかではなく何を食べるか”
1ヶ月に5キロ体重を落とすということは理論的には可能です。脂肪とともに筋肉も大幅に落ちてしまうケースがほとんどです。糖質、タンパク質、脂質の三大栄養素を偏りなく摂ることが重要になります。三大栄養素は、炭水化物と脂質とタンパク質の3つからできていますが、3つの栄養素が摂れていないのにビタミン、ミネラルなどの美容栄養素を摂っても全く意味がありません。なので、3つの栄養素をしっかり摂ったうえで、色んな補酵素や微量栄養素を摂ることが大切です。
食事から摂取した栄養素が体内に分解される際に熱となって消費されることを食事誘発性熱産生(DIT)と言います。
タンパク質を摂取したエネルギーの約30%のエネルギーがDITによって消費されます。
糖質は6%、脂質は4%しか消費されない為、タンパク質より糖質や脂質のほうが体に溜め込みやすくなっています。
DITは筋肉と筋肉量が多ければ多いほど高くなる為、筋肉をつけるほどますますエネルギー代謝の良い身体になれます。
1日2,000キロカロリーを摂取する場合、食事で炭水化物を1,350キロカロリー摂り、脂質は450キロカロリー、タンパク質は200キロカロリーを摂取した場合のDIT(食べることによる熱産生)は159キロカロリーになります。
ただ、同じ2,000キロカロリーを摂取した場合でも、炭水化物を左の円グラフより約15%減らし、脂質の量は変えず、タンパク質の量を3倍増やすと、DITが255キロカロリーになります。その為、総摂取量が2,000キロカロリーと同じでも96キロカロリーと1日で差が出ます。これを1年続けると、食事の内容を変えただけで35,040キロカロリーなので、体重を4.8減らせます。炭水化物を少し減らして、お肉や豆腐などのタンパク質を多めに取るように変更しただけで自然と4.8㎏痩せます。それだけタンパク質は燃やす力があるということです。
タンパク質と脂質は身体を作り、エネルギーを作ることができます。糖質はエネルギーにしかならない為、ダイエット中は身体についた脂肪を燃やすために糖質を少し減らし、タンパク質を代わりに多めに摂取する事がダイエットの基本です。
ミネラルも体を作る成分になっていますが、ビタミンやミネラルは体の調子を整える役割が主になります。
『ananNEXTトレンド2023』にて“プロテイン美容”というのがトレンドワードに入っています。“プロテイン美容”それは化粧品業界のPOLAが、プロテイン配合の美容液を発売いたしました。それだけプロテインは世の中の女性の中でトレンドになっています。
・髪のボリュームが無くなってきた
・爪が割れてきた
・肌がシワっぽくなってきた
上記3つの悩みも実はタンパク質不足が原因です。
化粧品に気を付けるだけではなく、タンパク質は必要量摂れているかを確認しましょう。厚生労働省によると基本的には体重1㎏当たり1gを目安に摂ることを推奨されています。
その為、50㎏の人は50gが最低量になりますが、体重を減らしたい、お肌を綺麗にしたい、髪の毛のボリュームを出したい、シワやたるみを改善したい、という方へは、体重×1.2から1.5gを摂取することを意識しましょう。
体重に換算すると50㎏の方の場合は60gから75gのタンパク質を1日で摂取することが必要です。
美しく健康的にダイエットする上で欠かせないタンパク質を1食あたり20g以上摂取できるH.R.プロテイン。痩せやすいカラダつくりに必要なタンパク質はきちんと摂れるため、食事制限しながら効率的に痩せ体質を目指せます。
ワールドジャパン株式会社では、痩身エステサロンオーナー様を対象に”いまさら人には聞けない”ダイエットのための栄養学セミナーを定期開催しております。
講師は、元格闘家であり、エステティシャンであり、現在は3店舗のエステティックサロンを経営しながら、全国1000以上のエステサロンオーナーに、より結果のでる技術と商品の講師やサロン経営のサポートを行っております美容家 大畑綾子です。
受講料は無料です。是非お気軽にご受講ください。
ワールドジャパン株式会社 取締役
大畑 綾子
格闘家として働く上で体重の減量や調整が厳しかった為、たんぱく質摂取に欠かせないプロテインを25年前から飲み続け、飲み尽くしたがどれも美味しくなく、進んで飲むことができず、プロ格闘家を辞めた後は飲まなくなってしまった。自身の経験を元に、毎日おいしく飲めるプロテインを開発することに決め、HRプロテインの開発を行った。