綾子:本日はヒロマルカンパニー合同会社CEOの山本泰宏様をお迎えしてお話を聞かせていただきます。よろしくお願い致します。
山本泰宏氏(以下:山本):よろしくお願い致します。
綾子:山本さんは具体的には、テレビ取材コンサルタントという肩書きをお持ちですが、どんなお仕事をされていらっしゃるんですか。
山本:はい、一言で言うとPRの部類に入るのですが、クライアントのお店や商品、または会社をテレビ番組に取材をさせて、飛躍的に知名度を上げたり、売上を伸ばすというお手伝いをしております。
綾子:そうですか。テレビで取材をされるというのは、私も含めて1サロンや一般人からすると、とてもハードルが高いんのではと思います。今日はそれについて色々お聞きしても大丈夫ですか。
山本:もちろんです。
綾子:ありがとうございます。まず山本さんがどんな方なのか、皆さんに知って頂きたいので、これまでのお仕事のことを伺います。お仕事はずっとPR関係をされて来られたのですか。
山本:実はですね。このPRの仕事を本格的に始めてからまだ3年半ぐらいなんです。その前までは、長い間広告業界のシンクタンクにおりました。主にテレビCMの効果を上げるコンサルというのを大企業や大手の広告代理店などに対して行なっておりました。例えばターゲットが20代の女性向けの商品であれば、こういうクリエイティブのCMを作った方がいいですよとか。こういうタレントさんを起用した方がいいですよ。こういう時間帯にこういうパターンで流した方がいいですよとかですね。そういうアドバイスをさせていただいたりしておりました。また、その元になっているデータというのをずっと蓄積しておりますので、消費者マインドとそのテレビCMの研究というのを長い事、24年くらい行っておりました。
綾子:そうなんですね。
山本:例えば保険業界や電機メーカーなど、その他にも色んな企業を担当させていただきまして、消費者マインドやCM好感度のアップとか、売上アップのお手伝いをさせて頂いたという事です。
綾子:すごい!ちょっと違うかもしれないですが、私たちも痩身研究会という勉強会をエステサロンの先生たちと行っているのですが、一番悩む所が集客なのです。やはり集客というのはターゲットをちゃんと決めて、その人たちに向けて効果的なものでないとお客様はいらしてくれないので、本当に悩みです。一番先生方が聴きたい、知りたい所のデータ蓄積に山本さんは24年も携わっておられたのですね。
山本:そうですね。それだけじゃなくて実はテレビ番組の制作というのも並行して1995年からやっておりました。情報番組のディレクター、プロデューサーというのを長い事やらせて頂きました。
綾子:そうですか。
山本:ですので、テレビCMの研究やコンサルという面で言うと、テレビCMは基本的に「見られないもの」というのが前提なので、「どうやったら見てもらえないものを振り向かせて見てもらうか」とか「その商品をどうやったら買いたいと思ってもらえるか」という所の研究になるのです。一方、テレビ番組の方で言うと「視聴率をどうやって上げるか」とか「どういう風にしたら面白い番組が作れるのか」「このネタをどうやったら面白いように出来るのか」とかですね。そういうことを考える仕事なので、両方の研究をずっとやってきましたので、今のPRの仕事に活きていると思うんですよね。
綾子:なるほどですね。ちょっと話ずれるかもしれないのですが、うちの会社にも「テレビCM出しませんか」とか「雑誌に出しませんか」と、いわゆる広告代理店さんからよく電話をいただくのです。お話を聞くとただの営業だったりするわけですよ。今のデータ分析をされてきたというお話を伺って、全然違うんだなということがわかりました。
山本:そうですね。代理店さんを別に悪く言うつもりはないんですけれど、テレビCMをやる会社に対して、どうやったら効果が上がるかという事をアドバイスさせて頂いているので、いっぱいお金を使って、いっぱい広告を出す事に効果があると思われている方が非常に多いんですけど、必ずしもそれがいいというわけではないのです。
綾子:そうなんですか、私はそう思っていました。
山本:量と質、両方が大事なんです。量だけ増やせばいいということではないので、場合によっては量を減らしてでもその分質にお金をかけて広告表現の質を上げましょう、というアドバイスもさせて頂いています。それによって結果的に売上が上がれば一番広告主さんのためにはなると思うんですよね。
綾子:なるほど。今テレビのお話が出ましたが、1サロン、エステサロンや接骨院などからすると、テレビにCMを打つということはとってもお金もかかるし、作ってみたけれど効果がどうなのかな?と考えてしまうと思うんですよ。そうすると、テレビCMではなく山本さんが推奨する「テレビに取材されること」のメリットっていうのはどんな点だと思われますか?
山本:そうですね。その前になぜ今PRをやっているかっていうお話からさせて頂きます。先ほどお話した通り、以前テレビCMのコンサルをさせて頂いた時というのは、大手のクライアントが非常に多かったものですから、年間何十億、何百億というお金を広告費にかけられるような所ばっかりだったんです。必ずしもそんなに大きな会社ではないとか、広告費に沢山お金をかけられないという企業でも、非常に素晴らしい商品やサービスを持たれている会社はたくさんあると思うんです。しかし同じ土俵で大企業と戦おうとすると情報戦でどうしても負けてしまうわけですよね。テレビCMやりましょう、広告打ちましょうってなった時に、かたや年間何十億、何百億っていうお金をかけてくる所とは到底戦えない。
綾子:予算があって。
山本:そうです。そもそも量がそんなに出せないという事であれば、どうしてもやっぱり皆さんに知られる前になくなってしまうとか、会社自体もなくなってしまうという事も多いので、何とかなりませんかという相談を受ける事が多かったんですね。でもその当時はどうすることもできませんでした。年々そういう相談は増えてきて、何とかならないかなと思っていた時に、広告とは別にテレビ番組に取材をさせることによって、クライアントの商品の知名度を上げるとか、信頼感を上げるとか、売上を上げるという事が出来るという手法を知りました。それを得意としているPRチームの存在を知り、まさに自分がやりたくても出来ないような事を体現できるんじゃないかなと。
結局優れた商品、サービスを持っている企業が正当な評価を得ていくようになっていけば、日本がもっと元気になっていくのではないかと思います。日本人は優れた商品、サービスを作ることは得意でも、それを広めていくというか、PRしていくという事はちょっと下手だったりすることが多いように思います。非常に勿体ないですよね。そういう部分をお手伝いする事によって日本全体を元気にして、ひいては世界の中でも日本の競争力っていうのがもっと上がっていくんじゃないかという風に考えました。今はそのPRチームに所属をして活動をしています。そして、先ほどおっしゃっていたテレビ取材をされる事のメリットというのは、結局取材というものは広告ではないので、同じテレビというメディアを使うんですけれども、広告と番組の違いというのは大きくあるんですよね。そもそもテレビに限って言うと、非常に広告費が高いのです。キー局と呼ばれる日本テレビとか、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビの事はキー局と言いますけど、そこに1本CMを流すだけでも、75万から100万円はかかると言われていますね。ざっくりですけど。
綾子:時間帯によっても違ったりするんですよね。
山本:そうですね。それを大企業は月に何十本、何百本っていう風に流していけるわけですよ。それだけお金をかけないとやはり視聴者に届かないということを考えると、同じ土俵では戦えない会社は多いですよね。でもテレビに取材されるということになると、それを広告費に換算すると何千万円とか何億円というお金をかけたのと同じぐらい効果が、露出の時間としてはそのくらいの効果があると思います。さらに、今広告というのはだんだん見られなくなってきていますよね。効きにくくなってきています。皆さんもそうだと思うんですけど録画視聴、テレビ番組を録画して観ている人が増えています。そうすると皆さんどうしてもCMを飛ばして観る人が多いですよね。そうなると、そもそも見られないという事が増えてきているということになります。YouTubeなんかもそうだと思いますが、広告が出てきたらクリックして飛ばすじゃないですか。
綾子:そうですね、飛ばしますね。
山本:なぜかというと、広告は見たくないものだと思われているわけなんですよ。そもそもそういう前提の中で、広告自体が効きにくくなってきているという事があります。その他にはインターネット環境が一般的になってきて、情報をいろんなところから取ることができるので、皆さん賢くなってきていると思うんですよね。どうせ広告だから良い事言うに決まっているということを皆さんが分かってきているわけです。例えばですけど、こんなセレブのタレントさんが軽自動車乗る訳ないだろうとか思うわけですよ。
綾子:確かに思いますね。
山本:セレブの俳優さんが発泡酒飲んだりするのかな?とか思うじゃないですか。だから皆さん、そういうのが分かってきているわけですよ。分かりながら見つつ、良い事を言うに決まっていると。それが広告だという事も分かっているんです。そんな中でもテレビ番組に取り上げられるものというのは、未だにすごく売れるんですよね。ちょっと前に血糖値を下げる食材ということで高野豆腐が健康番組で取り上げられたんです。その結果どうなったかというと、その翌日から高野豆腐がスーパーから売り切れたという。
綾子:高野豆腐って私の出身長野の名産なんですよ。普段はパサパサしているから、全然売れないの。どちらかというと、子どもと男の人は嫌いだと思うのですが。だけどその時はそんなに売れたんですか。
山本:そうですね。それが血糖値を下げるという効果があるよという事をテレビで紹介したら、あっという間に売り切れたというのがYahooニュースに出ていました。そのぐらいテレビで紹介するということは、やっぱり未だに効果があるということです。少し前までは某有名健康番組で、納豆が良いとか言うと納豆が売り切れたという事がありましたよね。未だにそういうのが、テレビの力と言うのはあるという事なんですよね。
綾子:取材の方が、信用度が高いという事ですよね?
山本:仰る通りです。例えばマツコデラックスさんが「美味しい!」とテレビで言うと、もうすごいそれが急に売れ出したりするわけです。それはなぜかと言うと、番組の中で紹介するものというのは未だにその番組が厳選した情報だという風に思われていて、信頼度が高いんですね。
綾子:「取材されたいです!」って言っても、取材されないじゃないですか。どうしたらいいんでしょう?取材されないと駄目ですよね。
山本:そうですね。よく勘違いされるのは、自分たちが非常に素晴らしい商品を作っているから、いつか取材が来るだろうと思っている方がいらっしゃるんですけど、殆どそれはないですね。通常は皆さんプレスリリースっていうのをメディアに送っています。うちのこの素晴らしい商品を是非とも取材してくださいっていうことを伝えるわけです。それも1つの番組に対して毎日50から100通ぐらいのプレスリリースが届くのです。そんなにたくさんの情報が番組に来ますし、それ以外でもSNSやネットなどで皆さん情報発信して、ようやく取材が来てもらえるかどうかという所なんです。なので、ほっといても取材の依頼が来るということは、殆どないという風に考えて頂いた方が良いですね。しかもプレスリリースをそれだけ送っても、テレビ番組の方って殆ど見ていないと思うんです。せっかく苦労して作っていてもなかなかそれだけでは取材までたどり着きません。
綾子:そっか。そうなんだ。うちの広報スタッフも苦労しているんですね。取材までいくことは大変ですね。
山本:ええ。大変なんです。
綾子:それ、どうしたらいいんですかね?悩み相談みたいになっちゃった。
山本:テレビマンもプレスリリースを全く見てないわけはなく一応0.2秒ずつぐらいタイトルに目を通すくらいは見るんです。でもほとんどがつまらないので、その段階で捨てられてしまうという現状です。そうならないためにはどうしたらいいかというと、まず1つプレスリリースの精度を上げることです。どうやったらテレビマンが取り上げたいと思うプレスリリースを作るかっていうことが1つありますね。その辺は色々ノウハウがあります。
綾子:これは私も含めエステサロンオーナーや接骨院オーナーのあるあるなんですけど、パソコンとか文章を書くとかとても弱いんですよ、出来ないんです。皆さんそうですけど、自分の事をPRするのがあまり上手じゃないですね。そういう場合はどうしたらいいんでしょうか?誰かにやっぱりお願いするとか?
山本:そうですね。やっぱり自分でプレスリリースをちょっと作ったら、取り上げてもらえるんじゃないかという方もいらっしゃると思うんですけど、大体うまくいかないですね。
綾子:ですよね。その辺もコツとかノウハウがあるっていう事ですね。
山本:プロにお願いするというのが良いと思いますね。自分で頑張ってやろうとしても、絶対うまくいかないので。
綾子:そうですね。ちなみに、山本さんの所に頼むと的中率どのくらいになるんですか?的中率っていうと変ですけど。
山本:実績という所で言わせて頂くと、我々のチームとしては12年間で1200社以上の商品、サービスをテレビ取材させてきております。
綾子:すごい。そこからワッとブレイクした所なんかも沢山あるんですか。
山本:ありますね。
綾子:もし、差し支えなければどんな所か教えていただけますか。。
山本:具体的なお名前は言えないんですけど、都内にある整体のお店は去年1年間だけでも8番組の取材がありました。
綾子:最近の話ですか。
山本:最近でもですね。ちょうど、たまたまですけど、昨日も朝の情報番組に取材されてました。
綾子:そうですか。
山本:そこは以前お手伝いをさせて頂いたところで、1年間コンサルをさせて頂いた中で、そのノウハウというのを身に付けられて、1年間でも8番組です。テレビ番組等の取材を獲得できるようになっていますね。
綾子:すごい。それだけ取り上げられると、お客様も黙っていても来るというか。
山本:そうなんですよね。だから、広告換算で言うと数億円。
綾子:そうですよね。
山本:お金をかけずに殆どそれだけの効果が得られていますし、そうなってくると放っておいても色んな番組からオファーが来るようになるんですよね。うちも出てください、うちも出てくださいっていう風になると、集客に力をいれなくても、どんどんお客様が来るようになって予約が取れないお店になるっていう風になっていくんですね。
綾子:良いですね。予約が取れないお店。半年待ちとか。良いですね。
山本:良いですよね。皆さん、大体頑張って大手予約サイトなど色んな媒体に多額の広告を出して、予約、お客様が来てもクーポンハンターばっかりだとかですね。そういう事も。
綾子:埋もれちゃいますね。
山本:ですので、それよりはこういう形でお金を殆どかけずにテレビに取材をしてもらう事で放っておいても予約が取れないお店になるんですよという事です。
綾子:なるほど。弊社のお客様が地方にもいらっしゃるんですけれども、地方で取材されるっていうのもありますか。
山本:ありますね。そうですね。例えば、商圏がすごく狭いのであれば、その地方の地方局に取材をしてもらうというのもありますしね。その方が良いという事もあると思います。全国放送であれば、その地域も当然カバーしているわけですから、逆にその近辺の所からも、このサービスが受けられるんだったら行きたいっていうこともあると思いますよね。わざわざ遠くから、是非このお店に行きたいっていう風になったら良いんじゃないですかね?
綾子:なるほどですね。うちは地方だからとか、そういうのは関係なく。
山本:そうですね。
******************
<プロフィール> 山本泰宏(やまもと やすひろ) ヒロマルカンパニー合同会社 CEO/テレビ取材コンサルタント
24年間広告業界のシンクタンクでテレビCMと消費者マインドの研究を重ね、大手の家電メーカー、エネルギー企業、生命保険会社、製薬会社、広告代理店など200社以上の企業にコンサルティングを行い、数々の企業をCM好感度1位に導く。また、20年以上テレビ番組の制作にも携わり、番組ディレクター、プロデューサー、イベントプロデューサーを務める。現在は2000人のテレビマンと繋がり12年間で1200社以上の商品をテレビに出してきたPR集団「TEAM MEDIA QUEST」に参画し“100%テレビ取材させられる”テレビ取材コンサルタントとして活動中。 https://hp.tv-shuzai.net/
******************