エアコンによる乾燥が気になる季節は、加湿器が大活躍します。今年は特に、感染症予防ににもつながると注目度が高くなっていますよね。一言に加湿器と言っても、据え置き型の大型のものから、オシャレでインテリア性の高いものまで種類はさまざまです。
今回はそんな加湿器の選び方から、上手に使うために気をつけたいことについてお伝えしていきます。適度な潤いで、肌や喉にとって快適な空間作りをしていきましょう!
加湿器にはいくつか種類があり、分かりやすい分類だと、蒸気が目に見えているかいないか、というところで分けられます。それぞれ2タイプ、計4種類の加湿器があるので、特徴を説明していきます。
蒸気が見えるタイプは、比較的小型のものが多くオシャレなデザインのものも多いです。そのうち超音波タイプは、水に超音波を当てて細かい霧状にし、噴霧するというもの。加熱せず、タンクの中に水がそのまま出てくるので、アロマオイルに対応しているものもあるのが嬉しいポイントです。
デメリットとしては、加熱しないのでタンクに雑菌が繁殖していた場合、それごと空間に放たれてしまい不衛生となること。タンクの水は常に新しく綺麗なものにしなければなりません。
お鍋でお湯を沸かすと蒸気が上がってくるのと同じように、タンク内の水を沸騰させてその蒸気を噴霧させます。美容グッズでもある、顔にスチームを当てるものと同じ原理です。水を沸騰させるので、雑菌の繁殖は心配いりません。また、蒸気が温かいので部屋の暖め効果があったり、スピーディーな加湿ができたりする点も魅力です。
デメリットは、加熱するため電気代が高くなるという点。また、吹き出し口が熱くなるので、幼児やペットがいる場合は安全面で細心の注意が必要です。
タンクの水でフィルターを濡らし、それに風を送ることで水を気化させて加湿するタイプです。据え置きの大型タイプで多く、空気清浄機の機能とセットになっているものも多いです。気化されているので蒸気は目に見えず、加湿スピードはゆっくりです。
こちらは中のフィルターや空気の取り込み口の掃除など、定期的なお手入れや部品の交換が必要になります。
高価格帯の加湿器に見られるのがこのタイプで、ヒーターレスタイプにスチームや超音波を組み合わせたものになります。状況に応じてそれぞれの長所を活かし、短所をカバーする高性能なものが多いです。
加湿器には湿度を自動で感知して加湿してくれるタイプと、そうでないものがあります。児童のものは機械に任せておけば良いですが、手動だと快適な湿度を知っておく必要がありますよね。
室内で快適に過ごせる湿度は、40~60%です。この範囲内であれば、肌や喉が乾燥せず、風邪のウイルスも空気中に漂いにくくなると言われています。加湿のし過ぎで湿度が高くなりすぎると、窓が結露してカビが発生しやすくなるので注意しましょう。湿度計は簡単に買うことができるので、部屋の快適さを測るためにも一つ置いておけると良いですね。
加湿器を使うと、肌を乾燥から守れるというイメージがあります。そのため、寝る時に枕元で加湿器を使用する人もいるのではないでしょうか。でも、それがかえって逆効果になる場合も…。
普通の加湿器だと、出てくるのはただの水です。水を霧吹きで顔にかけても、保湿効果はありませんよね。むしろ、水が蒸発する時に肌の水分も奪ってしまい、乾燥を引き起こします。加湿器を枕元で使用すると、これと同じことが起きてしまうのです。
加湿器は、直接肌を潤すものではありません。あくまで空気の湿度を上げるためのものなので、顔に水分を与えるという認識で使うのはやめましょう。もし夜間に使うなら、ナイトエステ用など、美顔用として作られている機種がおすすめです。蒸気がナノ化されたりイオン化されることで、肌の水分量を整える働きをしてくれます。
加湿器は、空気の湿度を測定して自動で加湿するものも多いですよね。その場合、窓やドアの近くは空気が入れ替わりやすく、湿度を正しく測定できないので正しく作動しない可能性があります。
また、エアコンとの位置関係も非常に大事です。エアコンの風が直接当たると、センサーがうまく働かず、かといって遠過ぎると加湿した空気がその場に溜まり、部屋を循環してくれません。
加湿器の場所は、加湿器が出した空気をエアコンの風が運んでくれる場所が最適です。また、スチーム式や超音波式は、風下が結露しやすいので付近に精密機器を置かないよう注意してくださいね。
加湿器を上手に使うには、何より機械の手入れをしっかり行う必要があります。加湿器は、管理を怠たって細菌が繁殖してしまうと、重篤な病気を引き起こす可能性もあるのです。
まず、タンクの水は毎日入れ替えるようにしましょう。水道水には殺菌のため塩素が含まれていますが、半日もすれば気化して無くなってしまいます。水に次亜塩素酸を混ぜる場合も同様で、入れっぱなしではただの水になり、雑菌が繁殖しやすくなります。入れ替える時は、中に残った水を完全に出せるよう、毎日振り洗いをすると清潔な状態が保てます。
気化式の場合、水受けトレイやフィルターも汚れが付着しやすく、できれば週に1回程度は掃除したいところです。特にトレイは、放置しておくとすぐに水アカが付着します。雑菌が繁殖するとピンクっぽい汚れが付いているので、もしあれば念入りに掃除しましょう。空気の取り入れ口にはホコリが付きやすいので、こちらも掃除機で綺麗にしてくださいね。
加湿器は、家電量販店だけでなくインテリアショップや雑貨屋などでも見かけます。デザインももちろん気になりますが、快適さを保つための機能性も重視したいところです。
本格的な据え置きタイプであれば、空気清浄機機能付きのものが便利です。また、美容目的で購入するなら、就寝中も使えるナノ化やイオン化されたミストが出るものがおすすめです。これからの時期、肌の乾燥対策はもちろん感染症対策にためにも上手に加湿器を利用してくださいね。