脳内伝達物質の分泌量アップ効果

ドーパミンやセロトニンという物質をご存じでしょうか。
これらはともに脳内伝達物質で、ドーパミンには脳を興奮させる作用、セロトニンには脳の休息や精神安定などの作用があるといわれています。
つまり、ドーパミンはモチベーションアップや作業効率アップ、セロトニンは抑うつや幸福感を得るために必要な物質だということです。
そして、笑顔で過ごすことで、これらの脳内伝達物質の分泌量が増えるといわれているのです。

免疫力アップ効果

私たちの体内にはナチュラルキラー細胞（NK細胞）という細胞が存在し、この細胞によってウイルス感染や腫瘍のリスクが低減されることがわかっています。
そして、笑顔で過ごしているとナチュラルキラー細胞が活性化され、免疫力アップに役立つこともわかっているのです。
腫瘍の中でも、死亡率が高いことで知られているのはがんですが、ナチュラルキラー細胞にはがん細胞を死滅させる作用もあるため、笑顔を心がけることががん発症の予防にも役立つと考えられています。

自律神経を整える

自律神経は交感神経と副交感神経に分類され、交感神経には脳の興奮や覚醒、脳の温度の上昇、副交感神経にはストレスホルモン分泌量の減少、脳の温度の下降といった働きがあります。
そして、これらの自律神経のバランスが取れていれば、循環器、消化器、呼吸器などが正常に稼働しますが、バランスが崩れるとこれらの器官に異常が起こるリスクが高まるのです。
特に交感神経が優勢になると、これらの器官の異常に加え、抑うつ症状や睡眠障害などが起こりやすくなるといわれています。
しかし、常日頃から笑顔を心がけていれば、自律神経のバランスが崩れにくくなり、あらゆる病気から遠ざかることができるのです。

認知機能の低下予防

日本は長寿大国といわれ、それはそれで喜ばしいことですが、その一方で高齢者の認知症が社会問題化しています。
認知症は自分の意思とは関係なく発症するもので、いつ自分が発症してもおかしくありません。
しかし、認知症は発症しやすい人とそうでない人がいて、以下に該当する人はそうでない人よりも発症率が高いといわれているのです。

• 不安やストレスを抱えやすい
• 他人に対して敵意を抱きやすい
• 衝動的な言動が多い
• 自意識が強い
• 物事を悪い方向に考えやすい
• 協調性に欠け、イライラしやすい
• 他人の目が必要以上に気になる

いかがでしょうか。
あなたに当てはまるものがひとつでもあれば、今すぐにその性格や考え方を改善する必要があるでしょう。
ご紹介した感情を抱くとき、人の表情はどのように変化するでしょうか。
おそらく、眉間にシワが寄っていたり、口角が下がっていたりして、「怖い顔」「機嫌が悪そうな顔」になっているのではないでしょうか。
そして、そのようにならないためには、日ごろから意識して笑顔を心がけることが大切なのです。
表情や考え方は毎日の訓練で変えていくことが可能ですので、ぜひ、今日から笑顔の練習をして、認知症から遠ざかっておきましょう。