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表情筋のメカニズムと大切さ

表情筋は顔の表情や、顔や頭全体の皮膚を支えています。
近年、マスク生活や、人と会う機会が減り、表情筋があまり使われなくなっています。
表情筋が衰えると、肌のハリの低下やシワの原因にも大きく影響してきます。
表情筋と言っても、顔には30種類以上の筋肉があり、人間の複雑な表情を作るのに欠かせない筋肉です。
また、筋肉には様々な働きがあります。この一つひとつの筋肉の場所や働きを知ることで、集中的に鍛えたり、意識して動かすことで今後のシワやたるみの予防にも繋がります。
今回は表情筋のメカニズムや作用をご紹介します。

表情筋って何?

表情筋とは、顔と頭部、頸部の一部にある筋肉の総称です。
通常、身体の筋肉は、骨と骨をつないでいて筋肉を動かし、関節や付随する皮膚が動くという仕組みですが、顔の筋肉は少し違い、「皮筋」といわれる、表情筋と皮膚が直接くっついているので、表情を作ったりする繊細な動きにも反応出来ます。
この動きがあるからこそ、人間は笑ったり、泣いたり、怒ったりと、その時々で色々な表情を作り出せるのです。

表情筋の種類とメカニズム

顔、頭部、首にかけて、表情筋には様々な筋肉とそれぞれの働きがあります。
30種類以上もある表情筋ですが、代表的な筋肉の種類のご紹介をします。

■頭蓋表筋(とうがいひょうきん)
頭蓋表筋は、頭蓋を包む薄い筋肉の総称で、「後頭筋・側頭頭頂筋・前頭筋」と言われる頭全体に分かれている筋肉と、帽状腱膜によって繋がっている筋肉です。
頭と顔は1つの皮膚で繋がっているので、頭の筋肉がシワやたるみを起こしてしまうと、顔にも影響を与えてしまいます。
顔のシワやたるみが気になる方は、頭の筋肉からほぐしてあげましょう。
また、頭蓋表筋にある前頭筋は、眉毛を上げる働きのある筋肉です。眉毛の上から額、頭の前頭部まで伸びていて、この筋肉が衰えると額にシワが出来てしまいます。

■皺眉筋(しゅうびきん)
皺眉筋は眉の中心から内側に伸びている筋肉で、眉間にシワを作る働きがあります。
この皺眉筋がコリ固まると、目元の疲れを感じたり、まぶたが重く感じてしまう事があります。放っておくと眉間のシワがどんどん深くなってしまいます。気になる方は眉周りのツボを押してほぐしてあげましょう。

■眼輪筋(がんりんきん)
目の周りを輪のように囲んでいて、目を閉じたり開いたりする時にこの筋肉が動きます。
目の周りにあるため、この筋肉が衰えると上まぶたのたるみ、目尻のシワに繋がってしまいます。

■頬筋(きょうきん)
上下のアゴの関節から、口の両端に向かって伸びる筋肉です。
口角をななめうえに持ち上げ、泣いたり笑ったりする時に他の筋肉に協力して働きます。
この筋肉が衰えるとたるんで口元がだらしなく見えます。

■上唇挙筋(じょうしんきょきん)
表情筋の中でも、口輪筋周辺から眼輪筋周辺にかけて位置する筋肉です。
上唇と鼻の横を上の方に引き上げる作用を持っています。
鼻の横から頬がポッコリ出ている方は、この筋肉周りのむくみや筋肉のコリがある場合があります。
鼻の横のツボを押して、外側に向かって流して耳裏に持っていき老廃物を出してあげましょう。

■大頬骨筋(だいきょうこつきん)
頬骨からスタートし、口角の皮膚についている筋肉です。
口角を上外側に引き上げる働きをします。大頬骨筋がしっかりしていると、頬の形をキープでき、若々しい笑顔を作ることが出来ます。

■小頬骨筋(しょうきょうこつきん)
口元を斜めに引き上げる筋肉で、笑顔作りに大切な筋肉です。
頬のこわばりを無くし、それによって自然な笑顔になります。また、泣き顔を作る時にも働きます。この筋肉が衰えると、頬にたるみが出来てしまうので、ほうれい線予防には欠かせない筋肉です。

■笑筋(しょうきん)
口角を外側に伸ばす筋肉で、エラから口元に伸びています。この筋肉は大頬骨筋と同時に笑いの筋肉と呼ばれ、収縮する事によりエクボを作ります。

■口角下制筋(こうかくかせいきん)
口角を下や斜め下に引く筋肉で「へ」の字口をつくり、主に不満や悲しみを表す時に働きます。
この筋肉が衰えると口角から下アゴにかけて縦ジワが入ってしまいます。

■下唇下制筋(かしんかせいきん)
下唇を下の方に引く筋肉で、不満を表したりする時に働きます。
この筋肉を刺激することで、アゴ周りをスッキリさせます。

■オトガイ筋
下唇の下からアゴにかけて付いている筋肉で、アゴに梅干しのようなシワを作る筋肉でもあります。
この筋肉を鍛えていくと二重アゴがスッキリして、アゴのラインがシャープな輪郭になります。

筋肉を動かさないとどうなる?

筋肉を動かさないと皮膚も動かなくなり、動かさない時間が長ければ、筋肉も衰え、同時に皮膚も支えられなくなってしまいます。

表情筋は通常の生活で、全体の30%ほどしか使っておらず、無表情で筋肉を使わなかったり、加齢などが原因で筋肉が衰えてしまい、表情筋が衰えてしまいます。衰えた表情筋は今まで保っていた顔のハリなどのバランスを崩してしまいます。

また、表情筋は喜怒哀楽を表すのはもちろん、目や鼻の開閉、水を飲む、食べる、しゃべるなどの生活に欠かせない運動にも関わっています。つまり、表情筋を鍛える事は、美容だけではなく健康にも必要不可欠な事なのです。
表情筋が衰える事で起こる症状をご紹介します。

①シワ・たるみが出て、毛穴の開きが目立つようになる

表情筋は骨と皮膚をつなげることで、皮膚を支える役割をしています。表情筋が衰えてしまうと、皮膚がたるみ、シワなどの原因となってしまいます。
また、皮膚がたるむことで、肌のハリがなくなり、毛穴が目立つようになります。
自分の毛穴の部分が楕円形に広がっていて、皮膚をななめ上に引き上げると毛穴が目立たなくなるという方は、この皮膚のたるみによる毛穴の開きが起こっているという証拠となります。気になる方は、鏡を見ながら毛穴チェックしてみましょう。
このように、表情に影響を与えるだけではなく、見た目年齢に悪影響を与えてしまうのです。

②表情が乏しくなる

表情筋が衰えると、表情が乏しくなると言われています。
口がへの字になっていたり、口の端からアゴに掛けてシワが出来る「マリオネットライン」が出来ている人がその典型的な例です。
表情筋が特に衰えている方は、自分では笑っていたり、やわらいかい表情をしていると思っていても、周りからは無表情に見えたり、怒っているように見えてしまい、マイナスな印象を与えてしまいます。
表情の乏しさは、コミュニケーションにおいてデメリットになるだけではなく、見た目年齢も老けた印象を与えてしまいます。

③しゃべりにくくなったり、滑舌が悪くなる

口周りにある口輪筋が衰えてしまうと、唇の周りの動きが悪くなり、滑舌が悪くなってしまいます。コミュニケーションに大切な会話がスムーズに出来なくなり、余計に会話が減ってしまう原因となってしまいます。会話を避けるようにもなり、人と話す機会が減ってしまうと、表情筋を動かす機会も減り、更に表情筋全体が衰えてしまうという悪循環が起こってしまいます。

まとめ

表情筋は、ご紹介した以外にも沢山の筋肉の種類と働きがあります。
それぞれの筋肉が作用して顔の表情や、顔の形を作ってくれています。
一つひとつの筋肉を知る事で、日常で意識して動かしていく事ができ、豊かな表情を作り出すことが出来ます。また、表情筋を常日頃から動鍛えてあげると今後のシワやたるみの予防にもつながります。今後の為にも、表情筋のメカニズムを知っておく事が大切です。

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