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エステサロンの開業に融資は必要?メリット・デメリットや受ける方法について解説

エステサロンを開業する際には、まとまった資金が必要です。しかし、自己資金だけでは足りず、融資を検討している方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、エステサロンの開業に必要な融資のメリット・デメリットや受ける方法についてワールドジャパン株式会社の野村が解説します。

融資を受ける方法

融資は銀行や地元信金などで事業用ローンを組む方法もありますが、ここでは創業融資で一般的な「日本政策金融公庫」で融資を受ける方法について解説します。日本政策金融公庫は政府金融機関であり、民間金融機関よりも比較的低金利でお金が借りられるのが大きな特徴です。

融資は大きく3つに分かれ、このうちエステサロンの開業に該当するのは小規模事業者/個人事業主向けの「国民生活事業」です。その中でさらに融資は細分化されますが、ここでは間口が広い「一般貸付」とエステサロンの開業を目指す方に当てはまりやすい「女性、若者/シニア起業家支援資金」について解説します。

一般貸付

エステサロンに限らず、事業を営む方ほとんどの業種の方が利用できるプランが「一般貸付」です。資金の使い道は運転資金、設備資金、特定設備資金に分けられ、それぞれ返済期間や融資限度額が異なります。それぞれについて、もう少し詳しく見てみましょう。

なお、先に貸付に関する用語について簡単に解説しておくので、お金を借りることについて全く知識がない方は参考にしてくださいね。

  • 金利(年利)…お金を借りることに対して発生する手数料(利息)の割合。例えば100万円を年利2.5%で借りた場合、1カ月(30日)あたり発生する利息は100万円×0.025÷365日×30日≒2,055円と計算される。
  • 据置期間…開業直後、まだ利益が十分に出せないうちの返済額は利息分のみとする期間。
  • 担保…万が一借りたお金を返せないとなった場合、お金の代わりに提供するもの。無担保での貸付は提供するものを定めなくても良い反面、貸し倒れリスクが発生するため金利が高く設定されがち。
  • 保証人…もし借りた本人がお金を返せないとなった場合、代わりに返済の義務が発生する人。無保証人での貸付は保証人を探す手間が省けるが、無担保同様のデメリットあり
運転資金の場合
融資限度額4,800万円
返済期間5年以内(うち据置期間1年以内)
利率(年)新創業融資制度(無担保・無保証人)を希望される方(税務申告を2期終えていない方)の場合:基準金利2.26~2.75%
担保・保証人相談可能

運転資金とは、消耗品や商品の仕入れ、広告宣伝費、スタッフを募集する場合はそれにかかる経費などのことを指します。融資限度額は最高で4,800万円で、必ずこの金額が借りられるのではなく審査により決定されます。

なお、運転資金は開業時に必要な分だけでなく、赤字が見込まれる開業後半年程度の資金の準備用としても必要です。審査では経費の妥当性や相場観などもチェックされるので、運転資金がどの程度の金額になるかは綿密な計算で算出する必要があります。

設備資金の場合
融資限度額4,800万円
返済期間10年以内(うち据置期間2年以内)
利率(年)新創業融資制度(無担保・無保証人)を希望される方(税務申告を2期終えていない方)の場合:基準金利 2.26 ~2.75%
担保・保証人相談可能

設備資金とは店舗の新築や内装工事代、ベッドなど備品代、エステ機器のことを指します。こちらも工事価格や備品のグレードについて妥当であるか、準備する自己資金とのバランスなどが審査されます。

なお、自宅サロンの場合は住宅部分で必要な設備に関しては融資対象外となります。家の新築と自宅サロン開業が同時の場合、しっかり区別できるようにしておきましょう。

特定設備資金
融資限度額7,200万円
返済期間20年以内<うち据置期間2年以内>
利率(年)新創業融資制度(無担保・無保証人)を希望される方(税務申告を2期終えていない方)の場合:基準金利 2.26 ~2.75%
担保・保証人相談可能

特定設備資金は、開業後に外的要因により業態の変化を迫られた際、設備投資用に利用できる融資です。開業時にこちらに申し込むことは基本的にありません。

女性、若者/シニア起業家支援資金

新規開業を目指す人のための「新規開業資金」は、特定の条件をクリアすることで金利面の優遇が受けられる融資です。廃業歴がある人の再チャレンジや中小会計の適用のほか、今回紹介する女性や若者・シニア向けのタイプがあります。

利用対象・利用条件

事業開始からおよそ7年以内の女性の方で、35歳未満か55歳以上の方が対象です。開業時はもちろん、2~3年後に最新エステ機器を導入したい、より規模の大きいテナントに移動したいなどの理由でも利用できます。

特別利率適用で融資限度額が大きい
融資限度額7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間設備資金:20年以内(うち据置期間2年以内)
運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内)
利率(年)新創業融資制度(無担保・無保証人)を希望される方(税務申告を2期終えていない方)の場合:特利A金利1.86~2.35%
担保・保証人相談可能

融資限度額は運転資金と設備投資を合わせて最高7,200万円まで、利率は1.86%からと一般貸付よりも条件面は良いです。貸付条件に当てはまる方は、一般よりもこちらを優先して利用を検討しましょう。

開業時に融資を受けるメリット・デメリット

自己資金だけでは手がとどかない設備の導入もできる融資は、事業を拡大していく上では欠かせません。一方、融資とはお金を借りることであり返済が必要です。融資を受けてエステサロンを開業するのは、メリットだけでなくデメリットもあり、どちらについても深く理解しておかなくてはなりません。

融資を受けるメリット

閉店率を下げる

開業当初は予想以上に経費がかかったり、経営が軌道にのるまでに時間がかかったりして手持ちの資金が尽きやすいです。もし開業に自己資金をすべてつぎ込んでしまうと、新たに融資を受けるにも時間がかかり結局閉店に追い込まれてしまうことも。

エステサロンの閉店率は開業から1年で50%以上との情報もあり、経営が厳しい時期をいかに自己資金と融資で乗り切るかが存続の鍵となります。開業当初に融資を受けておけば、予想外の出費にも耐えられる体制が整えやすいです。

事業拡大しやすい

融資を受ければそれだけ高性能なエステ機器を導入ができ、エステサロンの内装や備品をこだわったものにしやすいです。投資分がうまく集客につながれば収入が大きくなり、早期返済も現実的になります。

また、融資を受けての成功体験から事業拡大につなげる再融資も受けやすくなり、さらに設備投資を増やして事業拡大も目指せる好循環が生まれやすいです。個人の小さなサロンでは終わらせたくない、ゆくゆくは複数店舗を経営して事業拡大を…と考えているのなら、融資は必要不可欠です。

開業時のほうが融資を受けやすい

赤字決算続きで返済の見込みが立たなさそうなエステサロンだと、金融機関に融資を渋られる可能性が高くなります。同じように資金不足だとしても、開業前なら事業計画書をもとにこれからの伸びしろで判断してもらえるので融資がうけやすいです。

融資を受けるデメリット

返済が必要

融資を受けると負債を抱えた状態となり、毎月の返済は必須となります。お金を借りること自体に大きな抵抗があったり、これから何年も返済を続けるのが精神的に負担になったりする場合は、より慎重な判断が必要です。

不必要な投資をする危険性がある

一時的に大きなお金が手元に入ってくると、金銭感覚がマヒしてしまい本来なら不要な投資をしてしまう場合があります。当初の計画通り、お金の管理は厳格に行い本来の目的外に利用しない自制心が必要です。

顧客より売上重視の経営になる傾向がある

「今月の返済分はなんとしても確保しなければ」「早期返済して少しでも利息を少なくしたい」と、売り上げアップばかりを目標にしてしまうと、押し売りや強引な勧誘につながってしまいます。

お客様にとって居心地の良いサロンでなければリピーターにつながらず、結果として悪循環を招いてしまうことに。返済のプレッシャーに負けず、「利益」と「お客様満足度」を切り離して考える思考が必要です。

融資を受ける手順

融資を受けるには、ただ希望額を申し込んで終わりとはいきません。必要書類の準備や面談など、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは、さきほど紹介した日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れについて解説します。

一般貸付の場合の流れ

インターネットで申し込み手続き

申し込みはインターネットから24時間365日いつでも受け付けています。事前に融資制度について不明点や不安がある場合は、相談ダイヤルに電話してみましょう。また、自分だけでネット申込を完結させるのが不安な場合は、日本政策金融公庫の各支店窓口、またはオンラインで相談可能(要予約)です。

必要書類の準備・提出

インターネット申し込みの際、必要書類の提出はアップロードで行い郵送や窓口持ち込みの必要はありません。開業で初めて利用する場合、申し込み時に準備するべき書類は以下の通りです。

  • 創業計画書または企業概要書(いずれも所定の形式をダウンロード可能)
  • 運転免許証(両面)またはパスポート(顔写真ページと現住所等の記載のあるページ)のコピー
  • 法人の場合、履歴事項全部証明書または登記簿謄本
  • まつ毛エクステなど国家資格が必要な施術を行う予定なら、営業許可証のコピー

創業計画書は、希望通り融資を受けられるかどうかに大きな影響を与えるため、具体性があり魅力を感じる計画書になるよう心掛けましょう。

面談

申し込み後、資金の使い道や事業計画などについて質問される面談があります。この際には営業計画や資産・負債がわかる書類の準備が必要です。計画がしっかり説明できるよう、予行練習をしておきましょう。また、この際に開店予定場所のチェックも入ります。

融資決定

融資が決定したら、借用証書など契約に必要な書類が送付されるので契約手続きを完了させましょう。完了後、融資金が指定した金融機関の口座に送金され、毎月の返済も所定の日にちからスタートします。

融資を受ける際の注意点

大きな金額の融資を受けるので、準備がいい加減だと審査に通れません。貸す側にとっては確実に返済してもらえることを何よりも重視するので、その点を踏まえて3つの注意すべきポイントを押さえておきましょう。

事業計画書の作成

申込時に決められたフォーマットで「創業計画書」を提出しますが、より具体的でどこにどれだけの資金が必要なのかを説明する「事業計画書」も作成が必要です。用途は借りられる金額が決まってから決める、は通用しません。提示する金額が必要な根拠や返済の見通しを示し、納得してもらうことが重要です。

保証人の準備

保証人の準備ができると、貸し倒れのリスクが下がるので審査にとってはプラスに働き、より低い金利の適用が期待できます。日本政策金融公庫では相談可能としていて、保証人の用意が必須というわけではありませんが、頼める人がいるなら一度相談してみましょう。

担保となる物件の確認

不動産物件や換金性の高いものを担保にしたい場合、提出する書類と実際に差異が無いよう注意しましょう。例えば不動産物件の場合、書類上は問題ないようにしていても、実地調査で騒音や日当たりが著しく悪いなどマイナス要素が発覚すると信用度が下がります。

開業届の提出方法

エステサロンも含め、何か事業を始める場合は規模によらず管轄税務署に「開業届」の提出が必要です。その手順や必要書類などを確認しましょう。なお、開業届の提出にあたって手数料や登録料などはかかりません。

開業届の入手

開業届は決まった様式の書類があるので、そちらを入手し記入します。なお、書類の正式名称は「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」で、入手方法は2種類あります。

その①国税庁ホームページからダウンロード

以下の国税庁ホームページの手続き案内ページから、開業届のPDFファイルのダウンロードが可能です。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm

ネット上から提出はできないので、プリントアウトして記入してください。提出は住んでいる地域の所轄税務署に直接持ち込むか郵送のどちらかになります。

その②税務署で用紙を受け取る

すぐに行ける場所に税務署がある場合、直接出向いて用紙を受け取ることもできます。その場で記入して提出できるよう、このあと紹介する必要書類も持参しましょう。なお、年度末の確定申告時期は税務署が込み合うので、その時期に提出が必要なら①のデータダウンロード+郵送が早いです。

開業届を提出する時期

開業届は提出時期が定められています。もし期日を過ぎてしまっても特に罰則などはありませんが、所得が雑所得扱いになったり経費が認められなかったりするので早めに提出しましょう。

提出は新たに事業を開始した日から1ヵ月以内

開業届の提出時期は、事業を始めてから1カ月以内と定められています。エステサロンを開店する場合は、開業準備の段階で提出しておけると屋号(エステサロン名)の銀行口座が作れるなど準備がスムーズです。

開業届の提出に必要な書類

開業届を提出する際は、マイナンバー(個人番号)が分かる書類が必要です。せっかく税務署に出向いたのに提出できなかったということがないよう、用意できる書類を揃えておきましょう。

マインナンバーカードを持っている方の場合

提出時に必要なもの

  • 個人事業の開業・廃業等届出書
  • マイナンバーカード(郵送の場合はコピー)

マイナンバーカードを取得済の方は、税務署に直接提出する場合は開業届とともに持参しましょう。窓口で本人確認のため提示を求められます。

開業届を郵送する場合は、所定の添付台紙にコピーを貼って提出します。なお、台紙は以下の国税庁ホームページからダウンロード・プリントアウトしてください。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/mynumberinfo/zeimusho_shinseisho.htm

マイナンバーカードを持っていない方の場合

提出に必要なもの

  • 個人事業の開業・廃業等届出書
  • マイナンバーが確認できる書類(通知カード、住民票の写し、住民票記載事項証明書など)
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)

マイナンバーカードを持っていない場合、開業届のほかに2つの書類が必要です。一つは手元にある通知カード、もしくは市町村役場で発行できるマイナンバーが記載された書類で、もう一つは本人確認書類です。

番号確認と身元確認の二段階でなりすましを予防しているので、どちらも必ず準備するようにしましょう。なお、健康保険証のコピーを郵送で提出する場合は保険者番号・被保険者等記号・番号部分にマスキングが必要です。

【まとめ】

エステサロンの開業に融資は必須ではありませんが、黒字経営や事業展開したい方には必要でしょう。とはいえ、返済が必要な点や売上重視の経営になりやすい点などのデメリットもあるため、融資額や返済期間などの条件を確認しておくことが重要です。融資を検討している方は、審査に通りやすい日本政策金融公庫へ申し込み手続きを行うと良いでしょう。

エステ機器にはさまざまな種類があり、目指すサロンによって購入する機器は変わってきます。サロンのコンセプトに沿った正しい機器の選定が重要と言えるでしょう。また、保証やアフターフォローの有無は、その後のサロンの運営に大きく関わります。

サロン開業時は、どうやってエステ機器選びをするべきか分からないことだらけ。だからこそ、機器選びだけでなくどこから購入、またはリースするかは大変重要な問題です。ワールドジャパンでは70種類以上の美容機器の取り扱いがあり、エステサロンや治療院などへの導入実績は500社以上にのぼります。

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