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「サロン百花 AUTUMUN 2018」増田美加先生インタビュー記事

エステティシャンのための美容情報誌サロン百花秋号

女性医療ジャーナリスト増田美加先生と大畑綾子の美容対談

綾子:
本日は、女性医療ジャーナリスト 増田美加先生をお迎えしてお話をお伺いしたいと思います。
増田先生は、女性誌やWEBでヘルスケアやアンチエイジングの連載を多数お持ちでエビデンスに基づいた健康情報や患者視点にたった医療情報をわかりやすく私たちに発信し続けていらっしゃいます。
そんな超多忙の増田先生にお越しいただけるなんて!ありがとうございます!
数年前に先生の「からだの芯からキレイになる!美容酵素 Tie2マジックの本」を読ませていただいて、毛細血管の重要性を知りました。それからずっとお話をお聞きしたかったです! 毛細血管てすごく重要なんですね!増田先生。
増田:
ありがとうございます。そうなんです。血管には動脈、静脈と言われる太い血管と、動脈と静脈を繋ぐ髪の毛の10分の1ほどの太さの毛細血管があります。毛細血管はすごく細い血管です。すべての体の血管の9割以上が毛細血管なのです。毛細血管は体中にめぐっていて、すべての毛細血管を1本につなぐと、なんと、地球2周半の長さになると言われています。
私たちの体には全部で60兆個を超えると言われている細胞がありますが、毛細血管は細胞に向かって酵素や栄養分を届けて、老廃物を回収して静脈に送るという重要な働きをしているんですね。それが毛細血管なのです。

増田美加先生

綾子:
私も今まで太い血管ばかりに着目していましたが、この本を読んで毛細血管はこんなに重要なものだったんだとあらためて知りました。。毛細血管はすごく傷つきやすいということが本の中に書いてあったのですが、詳しく教えていただけますか?
増田:
そうなのです。毛細血管はどういう構造をしているかというと、血管は内側の細胞とそれをふさぐような形で外側にも壁細胞という細胞があって、内側の内皮細胞を外側の壁細胞がピッタリとくっつく形で安定した構造を維持しています。これが元気な毛細血管ということになるわけです。
それが加齢とか、紫外線とか、活性酸素の影響で、外側の壁細胞がはがれると、内側と外側に隙間ができてしまいます。毛細血管の内側は、先程お話ししたように、栄養分や水分が全身の細胞に届くように絶えず流れています。血管にすき間ができてしまうと、老廃物が漏れ出てしまう、大事な栄養も漏れ出てしまう、水分も漏れ出てしまいます。
このように、毛細血管にダメージがあると、必要な酸素や栄養素が細胞に届かなくなってしまうのです。そればかりか、いらない老廃物を回収するという働きも低下してしまいます。毛細血管が傷つくということは、いろいろな弊害があるのです。
また、毛細血管は加齢とともにどんどん減ってしまいます。30代に比べると70代では30%も減少しているというデータがあります。毛細血管が傷つくと、私たちの身体にさまざまな不調を起こしたり、エイジングや老化が進んだり、美容でいうと、お肌に悪い影響を与えます。お肌も老化が進んでしまいます。
毛細血管が老化してしまうと、先程の血管の壁細胞だけではなくて、内側の内皮細胞までダメージを受けてしまって、酵素や栄養が流れなくなってしまいます。その状態を「ゴースト血管」といいます。
綾子:
ゴースト血管!? 怖いですね。老化が進むのは嫌だな…。毛細血管大事ですね。先生、ゴースト血管を予防して、毛細血管を元気にするにはどうしたらいいのでしょうか?
増田:
血管の老化を予防することが大事ですよね。先程お話ししたように、毛細血管は二重構造になっています。内側の細胞と外側の細胞がピッタリとくっついていることがとても大事です。なぜ、ピタッとくっついているかというと、外側の壁細胞から「アンジオポエチン-1」という成分が分泌されています。これが内側の内皮細胞の「Tie2(タイツー)」という分子を活性化する作用があって、そのことで内側の内皮細胞と外側の壁細胞がピッタリ密着しているのです。
タイツーはTie2と書く受容体なのですが、耳慣れない言葉かもしれませんが、「Tie2(タイツー)」という分子が非常に重要だということがわかってきています。壁細胞が傷つくと「アンジオポエチン-1」が分泌されなくなり、Tie2(タイツー)が活性化されないので、壁細胞と内皮細胞がはがれて、隙間が出てきてしまう。すると毛細血管内の栄養分や老廃物が漏れ出てしまいます。すると先ほどお話しした「ゴースト血管」に進んでしまうのです。
この「Tie2(タイツー)」を活性化させる「アンジオポエチン-1」と同じ働きをする成分を摂ることで、細胞と細胞をピタッとくっつけ、漏れを防ぐことができます。毛細血管まで血流が良くなるので、ゴースト血管を予防します。

大畑綾子

綾子:
「Tie2(タイツー)」って凄いですね! 「Tie2(タイツー)」が活性化するとどんな良いことがありますか?
増田:
「Tie2(タイツー)」が活性化すると、血管の血管の細胞がピタッとくっついて緩みなく、漏れない血管になります。肌とか体に十分な栄養分や酸素が行き渡ります。老廃物の回収もスムーズになります。それは健康に良いことで、病気の予防にもつながり、お肌にもとても良いのです。全身のアンチエイジングにつながるということが医学的にもわかってきていて、「Tie2(タイツー)」が活性化して毛細血管が元気になると、肌の衰えを予防するだけでなく、目の疲れ、関節痛、脳にも良い影響があって物忘れ防止、またアレルギー予防、薄毛やメタボリックシンドロームなど、いろいろな部分に良い影響を及ぼすことがわかってきました。「Tie2(タイツー)」を活性化させることが細胞の若返りスイッチを入れるということになり、今お話ししたいろいろな不調の改善にも期待できるということが研究で明らかになってきています。
このようなことから、今、毛細血管の重要性が世の中で注目されるようになってきたのです。「Tie2(タイツー)」を活性化させることで毛細血管が元気になる。毛細血管が元気になれば体中に血液がめぐり、必要な栄養分を隅々まで届けることができます。それは健康にも、アンチエイジングにも、美容にも大事なのです。
綾子:
男性にも、女性にも、子供からお年寄りまでみんなにとって素晴らしいことですね!
私たちが身近なところで「Tie2(タイツー)」を活性化させる「アンジオポエチン-1」と似た成分を摂り入れるとしたらどんな方法がありますか?
増田:
身近にできる「Tie2(タイツー)」を活性化する方法があります!
「Tie2(タイツー)」を活性化させる「Tie2(タイツー)」に似た働きをする植物があることがわかってきました。
アンジオポエチン-1に変わる成分をもつ植物は、複数あります。たとえば、みなさんよくご存じの「シナモン」。それから「ヒハツ」。これは沖縄のナガコショウの一種で、沖縄のソーキ蕎麦の上にかけるピリッとした香辛料がそうです。あとは、「月桃葉」「ハス胚芽」「カリン」「ルイボス」「サンザシ」「ツルレンゲ」「シジュウムグァバ」「スターフルーツ」「インディアンデーツ」なども「Tie2(タイツー)」を活性化させる成分を持っているということがわかっています。
綾子:
「Tie2(タイツー)」を活性化させて、毛細血管を元気にすることが美と健康に欠かせないということがすごくよくわかりました。
もっと詳しく知りたい方は、増田先生が書かれた「美容酵素Tie2マジック」という本に「Tie2(タイツー)」活性化の仕組みや「アンジオポエチン-1」に変わる植物の働きなどが詳しく書かれています。ぜひ、読んでいただけたらと思います。増田先生、本日は本当にありがとうございました。

増田 美加
女性医療ジャーナリスト

医療ジャーナリスト増田美加先生

エビデンスに基づいた健康情報&患者視点に立った医療情報について執筆、講演を行う。
女性誌やWEBでヘルスケアやアンチエイジングの連載を行うほか、テレビ、ラジオにも出演。
乳がんサバイバーでもあり、がんの啓発活動を行う。
著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。

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